トラコーマ

症状

涙が出て眼は発赤します。痛みと共に痒みを生じますが、これは炎症が結膜に引き起こされるためです。次第に血管発達から角膜上に達し、視界を阻害します。防ぐことができる失明の中で、非常に多いのがこのトラコーマです。さかさまつ毛の状態を招くこともあり、こうなると角膜への損傷や感染を招くことがあります。

原因

クラミジアトラコマチスへの持続感染が結膜に生じることによって引き起こされます。男女関係で生じる接触を除いて感染する細菌であり、この感染を何度も生じたり、慢性的に感染することで発症します。小児の内、五歳前後で認められる傾向にあり、初期段階の感染力が強くなっています。伝染経路は、菌のついたものを媒介したり、特定のハエ、手の接触感染などがあげられます。一般に、免疫力が発達した成人や七歳以上の小児ではあまり見られません。貧困地域に多く見られ、高温で乾燥した地域に認めます。

治療法

アジスロマイシンなどの抗生物質が投与されます。しかし、再感染も生じやすく、伝染性も高くなっています。そのためトラコーマを生じている人の周囲の人にも抗生物質が投与されることがあります。検査はサンプル採取を眼において行い、これによって元となっている菌を確定します。用いられる抗生物質ではアジスロマイシンの他、テトラサイクリンやエリスロマイシンなどがあります。尚、手術適応は角膜、瞼、結膜において損傷を招いている場合となります。