ブラストミセス症

症状

熱の上昇や悪寒、発汗などを生じます。また、咳やそれに随伴する痰なども見られます。いずれも肺に発症した場合のものですが、通常、進行は緩慢であり、放置しても軽快する傾向にあります。プラストミセス症は肺だけでなく、皮膚や骨など様々な個所に感染します。皮膚に発症したケースでは、初期で丘疹が見られます。大きさはとても小さく、膿も見られます。その後、疣状の斑を形成し、無痛性の膿がその周囲に発生します。骨に感染したケースでは、有痛性の腫れが見られます。診断の際は感染した組織や痰などが精査されます。

原因

ブラストミセスデルマティティジスによる感染が原因となります。真菌の一つであり、ブラストミセス症はギルクリスト病などとも呼ばれます。この真菌の胞子が気道を介して体内へ侵入します。障害されるのは肺がほとんどですが、血行性に移動して他の個所に拡大するケースも見られます。真菌によるものではHIV感染症患者に多いとされますが、本真菌ではエイズ患者に限定されません。男性の方が女性よりも発症率が高く、二十代から四十代にかけて多く見られます。

治療法

放置すると致命的になります。イトラコナゾールやアムホテリシンBなどが投与されますが、治療は長期間を要します