デント病

症状

通常、腎石灰化を惹起し、くる病を発症するに至ります。血尿及び疼痛などは尿路結石症に起因するものとなります。ただ、日本においては軽い蛋白尿程度のものが多いとされています。

原因

X連鎖遺伝疾患であり、腎尿路結石及び小分子蛋白尿を主な原因とします。腎尿路結石を原因とするものは小児に多いとされます。似たようなものでは、特発性低分子蛋白尿が知られています。その他、デント病(でんとびょう)に近縁とされる病気では、X連鎖劣性低リン血症性くる病、X連鎖劣性腎尿路結石症といったものがあります。尚、小分子蛋白は近位尿細管において小胞内に吸収され、管腔より漿膜へと運ばれます。その時に、電位が小胞内において維持できなくなると、この小胞は正常に作用することができなくなります。これによって、小分子蛋白が漏れ出すことになりますが、結果として正常に運ばれなくなります。

治療法

世界的には50歳の経過以前に末期腎不全に至るケースが多いとされていますが、小児の症例が多いため長期に渡っての見通しについてはハッキリ分かっていません。欧米においては腎機能低下に起因して腎死を引き起こす場合が多いとされていますが、日本では軽い蛋白尿程度のものが多くなっています。クエン酸カリウムは結石に有効とされているもので、高カルシウム尿症を示すケースでは効果があるものと考えられています。