晩発性皮膚ポルフィリン症

症状

アルコールを多飲する中年男性に多く見られる疾患であり、ポルフィリン症の内、非常に発症率の高い型となります。便及び尿においてポルフィリン体が増え、赤血球ポルフィリンは増加を示しません。

原因

家族型で且つ遺伝子異常を呈するものと散発型で且つ肝臓におけるウロポルフィリノーゲン脱炭素酵素に異常な遺伝子が認められないものに分類されます。日本では散発型にC型肝炎を合併したものが報告されています。もともとアルコールや多ハロゲン化芳香族炭化水素、エストロゲン、鉄代謝異常などが成因とされていましたが、C型肝炎の影響とその仕組みについて視点が置かれています。尚、ポルフィリン代謝異常とHCV-RNA喪失との関係がハッキリ分かっておらず将来の研究報告に期待が寄せられています。

治療法

C型肝炎、肝硬変、そして肝癌へ発展するのを防ぐにはインターフェロンの利用に効果が認められています。肝細胞癌が晩発性皮膚ポルフィリン症(ばんぱつせいひふぽるふぃりんしょう)に合併するケースが四割近くあり、これはC型肝炎ウイルスが原因と言われています。このため、まずC型慢性肝炎に対してインターフェロンを適用することで治療が行われます。これによって肝細胞に存在するウイルスを除去し、肝細胞癌の発生を未然に防ぎます。また、こういった治療方法の有効症例も存在しています。