ビタミンA過剰症

症状

多量に体内へ取り込むことによって、頭痛や吐き気、それに伴う嘔吐、過敏症、眠くなるといった症状を示します。また皮膚症状として皮が剥けてしまうこともあります。更に長い期間をかけて過剰に摂取すると、脱毛や乾燥肌などを生じます。眉部分において毛が抜け落ちたり、皮膚は乾燥してカサカサになり、それが剥けてしまうこともあります。酷いケースでは頭蓋内圧が亢進し、高度の頭痛を招くことや体全域において筋低下を引き起こします。乳児においては僅かに摂り過ぎるだけでも支障をきたす傾向があり、時に頭蓋内圧上昇から吐き気を引き起こし、そのまま過剰摂取が持続すると昏睡状態を招き致命的となります。また、子供では長期間に渡る過剰摂取から骨痛や関節痛を訴えるケースが多いとされますが、成人でも見られます。その他、膵臓及び肝臓などの臓器に肥大化が見られることもあります。尚、ビタミンAの誘導体でイソトレチノインと呼ばれる物質があり、ニキビなどの治療薬として用いられています。これを妊娠の際に摂取していると、胎児に先天性奇形を発生させる可能性があると言われています。このため、妊娠の際には許容されている範囲を超えてのビタミンA摂取は控えるべきとされます。

原因

大量のビタミンA摂取がビタミンA過剰症の原因であり、成人に比較すると乳児では特に毒性を示すケースが多く、凡そ数週間程度で出現すると言われています。一方、カロテノイドも抗酸化物質で知られるビタミンAですが、通常、毒性を発生させることなく体内へ入ります。ただ、こちらも大量に摂取することで、癌を発生させる確率が上昇するとも言われています。その他、カロチノーシスといった皮膚症状が出現し、中でも手足の裏側において黄色く変色してしまう症状が強く示されます。

治療法

本疾患は過剰なビタミンAの摂取が原因であるため、利用されているサプリメントなどビタミンAの摂取を取りやめます。