急性間欠性ポルフィリン症

症状

腹痛が非常に多く、発作性に引き起こされます。痛みは激しく、吐き気やそれに伴う嘔吐、腹部膨満感、下痢、便秘なども見られ、更に高血圧や情緒不安定、頻脈、発汗といった症状も発作の最中に出現します。高血圧に関しては発作が治まっても引き続き継続する傾向にあり、発作のため、眠りも浅くなります。また筋肉に作用する神経に支障きたしているため、脱力感も現れます。これらの症状はいずれも神経系への影響から招かれており、症状に改善が見られても、筋肉の脱力感から解放されるには時間を要します。

原因

ポルフォビリノーゲンデアミナーゼ酵素の欠如によって引き起こされる疾患であり、女性の方が男性より多く急性間欠性ポルフィリン症(きゅうせいかんけつせいぽるふぃりんしょう)に罹患する傾向にあります。遺伝が原因とされていて、初期段階ではポルフォビリノーゲン及びデルタアミノレブリン酸が肝臓へ溜まります。ポルフォビリノーゲンデアミナーゼ酵素がなくても特に症状を示しませんが、食事やホルモン、薬などが引き金となって発作が出現します。

治療法

発作が高度であれば、ヘムを点滴にて投与します。通常、数日で改善が見られますが、治療の遅れから身体障害を残存させてしまうこともあります。尚、急性間欠性ポルフィリン症は発作を引き起こす原因を避けることと共に栄養を気をつけることで、これを防ぐことが可能と言われています。またヘムの投与にも予防の有効性が認められています。