リポジストロフィー

症状

全身型は皮膚の突っ張りや頬のこけ、痩せる、色素沈着、多毛症、リンパ節腫大、腹部における臓器の腫大などを見ます。また大形の手足や筋肉肥大も見られます。更に大半の症例で知能障害が見られます。部分型の多くは上半身型であり、蛋白尿を随伴させる腎障害が見られます。少ないケースで下半身方や片側において病変が見られ、いずれも女性に多く見られます。後にシェーグレン症候群や皮膚筋炎、SLEを生じる場合もあり、また僅かに全身型の移行例も見られます。

原因

全身型と部分型にリポジストロフィーは分けられ、様々な代謝異常と共に臓器障害を随伴させる体脂肪減少若しくは喪失を示します。全身型は常染色体劣性遺伝、若しくは特発性に出現する後発性のものが該当します。部分型は上半身における脂肪喪失を認める後発性がほとんどとなりますが、少ないケースでは優性遺伝するものも見られます。先天性のものは誕生直後に脂肪喪失が示され、次第に代謝及び臓器障害を出現させます。後発性は甲状腺に関わる病気やウイルス性の病気などを引き金にして発病します。尚、リポジストロフィーは脂肪異栄養症とも言われます。

治療法

糖尿病のコントロールでは、インスリンを多量に要します。これはインスリン抵抗性のためであり、その改善薬はまだ十分に検証されていません。また、脂肪の摂取制限によって高トリグリセリド血症に対処します。見通しは代謝及び臓器障害の度合いによって左右されますが、全身型は早期に死亡する症例が多いと言われています。