症状
肺炎(はいえん)では風邪とよく似た症状を初期段階において生じます。寒気及び咳などが現れ、次いで高熱を示します。そして呼吸や咳をするのも苦しくなり、胸も痛みます。全身の倦怠感もこの時期に出現します。咳が和らぐと痰には血や膿が見られ、粘着性が出てきます。
原因
病原体が肺の内部に侵入し、増殖させながら炎症を引き起こすことが原因となります。市中肺炎、院内肺炎と呼ばれるものは感染した場所によって分けられているものであり、前者は町の中で普通に感染した場合を言います。後者は入院後に感染したものを指しています。また細菌性肺炎と非定型肺炎と言われるものは、病状から分類したものとなります。細菌性肺炎にはインフルエンザ桿菌肺炎、肺炎球菌肺炎、黄色ブドウ球菌肺炎、緑膿菌肺炎、連鎖球菌肺炎、嫌気性菌肺炎、クレブシエラ肺炎があります。一方、非定型肺炎にはマイコプラズマ肺炎、クラミジア肺炎、サーズ(重症急性呼吸器症候群)、レジオネラ肺炎、カリニ肺炎があります。尚、細菌性肺炎で非常に多いのは、インフルエンザ桿菌と肺炎球菌を原因とする肺炎です。
治療法
病原菌に有効とされる抗生物質投与による治療方法がとられます。つまり、マクロライドやテトラサイクリン系の抗生物質はクラミジア及びマイコプラズマに適用されます。セフェム、ペニシリン、ニューキノロン系の抗生物質は細菌性肺炎に用いられます。