症状
胸膜炎(きょうまくえん)の痛みの程度は様々となりますが急激に発症する胸膜炎痛を出現させます。痛みは咳などによって増悪する傾向にありますが、これらは炎症上部にある胸壁にて発生します。ただ、他の部分が痛むこともあり、これは関連痛と言われています。胸膜層に多くの液体が貯留することで胸痛は軽快しますが、息苦しさを示します。これは肺の拡張が妨げられるためで、液体の貯留に由来します。尚、胸膜炎は胸部X線検査で見つからないこともありますが、胸膜摩擦音が聴診にて確認できます。
原因
細菌及びウイルスが原因となって胸膜において炎症を招きます。炎症が引き起こされ、それが治癒しても癒着が胸膜層に見られる場合もあります。その他、ある種の薬剤の利用や自己免疫疾患、癌なども胸膜へ影響を与えます。
治療法
非ステロイド性抗炎症薬は胸痛を抑えます。しかし肺炎や無気肺など肺がつぶれてしまうのを促進させてしまうため、痛みの軽快と共に咳や深呼吸などを行うようにします。これは非ステロイド性抗炎症薬が痛みを抑制すると共に咳をも鎮めてしまうことがあるためです。ただし、胸膜炎では、抗生物質が細菌を原因とするものに適用され、コルチコステロイド薬などは自己免疫疾患を原因とするものに適用されます。つまり、本症を引き起こした原因によって、その治療方法も様々になります。