症状
小水疱、痂皮、糜爛、紅斑といったものが限られた場所において、原因となる物質が接触したところに発生します。痒みが非常にあり、ある程度明確な境界を有する湿疹病変となります。限られた場所に刺激物質が働きかけても、刺激物が掻破に起因して拡大したケースでは瀰漫性病変となります。更に高度な刺激に起因して壊死及び潰瘍を皮膚上に発生させます。また、刺激物の散布領域が拡大したケースでは全身症状である熱の上昇などを見ることがあります。
原因
炎症が様々なサイトカインやライソソームによって引き起こされる反応が一次刺激性接触皮膚炎であり、障害は、刺激物の毒性による表皮細胞の損壊から引き起こされ、刺激物への一定量の接触によりどんな人でも生じます。侵入経路は経皮的であり、ランゲルハンス細胞により捉えられ、その情報がT細胞へ伝達されます。抗原情報を得たT細胞はリンパ節において増殖します。ここで感作が成立し、以後原因となる物質が次に入り込んだ場合、感作T細胞によって炎症が引き起こされ、皮膚炎を生じます。この原因物質には化粧品や化学薬品、植物など様々なものが該当します。尚、アレルギー性接触皮膚炎(あれるぎーせいせっしょくひふえん)は、Ⅳ型アレルギー反応となります。
治療法
原則、原因物質を避けることが重要となります。薬物療法では、抗ヒスタミンやステロイドが用いられ、前者は痒みに対して用いられます。後者は外用として用いられます。その他、減感作療法がとられることもありますが、その効果は不明瞭です。