斑症

症状

白毛が菱型ないし三角形状をしており、ホワイトフォアロックと呼ばれる白斑部が見られます。多くは、前額部から前頭部に見られます。またこの白斑は地図状に体幹及び四肢において対側性に出現することもあります。更に小色素斑が白斑内部に混入することがあります。白毛と白斑は年齢を重ねることで小さくなったり大きくなったりすることはなく、誕生時から見られます。

原因

メラノサイトが白斑及び白毛部において欠損し、常染色体優性遺伝します。ぶち症或はまだら症と呼ばれており、本疾患はc-kit遺伝子異常に起因して発病します。神経堤から移動したメラノプラストはそこに定着し、メラノサイトに分化します。定着及び移動に関わっているいるとされる受容体をc-kit遺伝子はコードしています。白斑はメラノプラスト定着の認められない部位にて発生しますが、これは常染色体優性遺伝に起因して半分の異常受容体が発生するためです。なお、斑症(ぶちしょう)は、限局性白皮症とも呼ばれています。

治療法

培養色素細胞移植或は表皮移植が試みられています。確定診断は、白斑内部に見られる小色素斑やホワイトフォアロック、常染色体優性遺伝などで行います。尚、Waadenburg-Klein症候群は、本疾患と良く似た病気であり、形成異常などが顔面部に随伴します。