症状
本疾患は十歳程度まで進行性であり、この時期を越えると軽快を呈し、若しくは進行が止まります。症状は季節によって変化をあまり示しません。臨床症状は軽いものから重いものまで様々となっています。多くは誕生の際にコロジオン児となります。数日でコロジオン膜は剥がれ、全身性の落屑或は瀰漫性潮紅を示します。また眼瞼外反を示すこともあります。全身性に侵され、これには屈側も含みます。
原因
常染色体劣性遺伝しますが、少ないケースでトランスグルタミナーゼ1の遺伝子変異に起因するものも見られます。非水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症(ひすいほうがたせんてんせいぎょりんせんようこうひしょう)の発症には多数の遺伝子が関与しているのではないかと指摘されています。角質細胞の周辺帯を作るのに必要であるトランスグルタミナーゼ1は、カルシウム依存性の酵素です。このためトランスグルタミナーゼ1が欠如すると周辺帯は作られません。また葉状魚鱗癬はトランスグルタミナーゼ1の完全欠如によって生じるものであり、微量でも活性が残存すると非水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症を生じます。
治療法
皮膚を不潔にせず、これによって二次感染を防ぎます。またビタミンA誘導体であるエトレチナートの内服による投与が行われます。