葉状魚鱗癬

症状

葉状魚鱗癬(ようじょうぎょりんせん)は、非水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症(ひすいほうがたせんてんせいぎょりんようこうひしょう)に属します。誕生の際、肌は薄い膜で包まれており、数日で剥離し、落屑が認められます。色は白っぽくなっており、成長に伴って鱗屑辺縁は下床から離脱し、真ん中部分がしっかりくっつきます。非水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症は顔や掌蹠などは軽いものの、屈側など全身を侵す疾患です。また爪の伸びは速くなっており、爪下角質増殖、爪甲肥厚などを示します。季節的な影響はあまり認められず、眼瞼反転などを招くことがあります。男性と女性で大きな差は認められません。疾患自体の変化は人によって違いますが、思春期を迎える頃に症状が軽くなって行く場合もあります。一方、葉状魚鱗癬は軽くなることはなく、難治性疾患で、粗い鱗屑を形成します。明らかな全身性の皮膚病変が特徴であり、非水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症とは別のものだと指摘する議論もなされており、重症化します。

原因

非水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症は病気の原因や遺伝が様々であり、単一の疾病ではありません。常染色体劣性遺伝と言われていますが、優性遺伝を呈する場合もあります。報告例では遺伝子変異が原因とされるものも存在します。

治療法

尿素軟膏や保湿薬、ビタミンD3軟膏のほか、内用でエトレチナートを用いることもあります。その他、感染を防ぐためにも肌を綺麗に保ちます。