症状
主に皮膚B細胞リンパ腫(ひふびーさいぼうりんぱしゅ)では結節や腫瘤を呈します。時に単発の浸潤性紅斑を示し、しばしば丘疹が当該周りにあちこち見られ、これを幾つも出現させることもあります。真皮内の付属器や血管においてその周りで腫瘍細胞が浸潤を起こします。徐々に真皮下層から皮下まで達して増えていきます。真皮における腫瘍浸潤増殖巣と表皮には境目があり、下層へ行くほど増殖ないし浸潤が高度となります。腫瘍はB細胞関係の抗原を生じます。
原因
人間の肌のどのリンパ球から皮膚B細胞性リンパ腫が出現してしまうのかハッキリ分かっていません。リンパ節原発のB細胞リンパ腫で認める染色体転座を認めず、ヒトレトロウイルスやEBウイルスなどとの関わりを示す根拠もありません。
治療法
皮膚B細胞リンパ腫では手術のほか、化学療法や放射線療法が採用されます。また、これらを組み合わせて治療を行うこともあります。インターフェロンなども使われます。通常、高度な化学療法は実施せず、局所病変に対しては手術ないし放射線療法が視野に入ります。多発性病変の経過及び放射線感受性は良好となります。その他、皮膚原発の場合、リンパ節性のものと比べると、治療への反応がよく、経過も緩やかです。尚、B細胞リンパ腫では、原発性皮膚濾胞中心リンパ腫、骨外性形質細胞腫、粘膜関連リンパ組織節外性辺縁リンパ腫、バーキットリンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫があります。これらはリンパ濾胞や腫瘍細胞の分化関連から区分されています。