光線角化症

症状

痂皮及び鱗屑が固着性に随伴するもので、紅斑性局面を呈します。大きさは径数ミリぐらいで、色調は淡紅色となります。角状突出や角化性結節など灰白色の色調を呈することもあります。これは高度な角化傾向があるためです。ハッキリとしない境界を有し、好発個所は露光部で、手背及び顔面といった場所に多く見られます。高齢者では白人の場合ほとんど発症し、概ね六十歳以上に多く認められます。単発性もしくは多発性に見られます。尚、小児期から認められるものでは、色素性乾皮症があります。

原因

増殖異常が表皮内で生じるために光線角化症(こうせんかくかしょう)を招きます。これは表皮ケラチノサイトの異常角化によるもので、紫外線に起因します。肥大型、萎縮型、ボーエン様型に分類され、肥大型では角化増生、有棘細胞異型性、真皮細胞浸潤、表皮内裂隙、表皮肥厚、不全角化などが特徴です。萎縮型では表皮基底層部において萎縮が認められます。ボーエン様型ではボーエン病と似たような細胞異型性を呈します。尚、光線角化症は日光角化症(にっこうかくかしょう)、老人性角化症(ろうじんせいかくかしょう)とも呼ばれています。

治療法

抗腫瘍薬軟膏外用や凍結療法、そして外科的に切除する治療方法などがとられます。