ヘイリーヘイリー病

症状

水疱及び紅斑が限局性に擦れる部分において発生します。これには鼠径部や頸部、下部排泄口の周囲、腋窩などが該当し、更に二次感染や色素沈着、膿疱形成、痂皮などが生じ、膿痂疹と良く似た症状を示すこともあり、度々乳頭状になります。繰り返し再燃する傾向にありますが、治癒する際は色素沈着を残存させるものの瘢痕は消滅します。痒みがあり、紫外線や発汗、感染、その他の外的刺激などによって悪化します。また、冬は改善傾向を示すものの夏になると増悪する傾向にあります。尚、ヘイリーヘイリー病は家族性良性慢性天疱瘡(かぞくせいりょうせいまんせいてんぽうそう)とも呼ばれています。

原因

成人以降に発症する傾向にあるものの常染色体優性遺伝する遺伝性疾患となります。ヘイリーヘイリー病はATP2C1遺伝子変異が原因とされています。

治療法

難治性の症例では外科的に切除することもあります。また、ビタミンA誘導体の他、抗生物質を含む軟膏が二次感染を防ぐ目的で利用されることもあります。基本的にはODTやステロイド薬の外用に効果があるとされています。