クリオグロブリン血症性紫斑

症状

斑状出血、点状出血、出血性丘疹、皮下結節、紅斑を随伴させる紫斑であり、中年女性に多く見られます。下肢から大腿、下腹部、殿部へと広がり、ケースによっては壊死性となります。また、腎症状、関節痛、多発神経炎、肝臓障害、そしてレイノー現象が指に生じます。尚、腎症状では慢性腎不全ないし急性腎不全、ネフローゼ症候群、血尿、高血圧、蛋白尿などがあげられます。

原因

血液中にクリオグロブリンの増加をきたすことがクリオグロブリン血症性紫斑の発症原因となります。また、悪性腫瘍や膠原病、マクログロブリン血症、多発性骨髄腫、そしてウイルス性肝炎などの感染症を随伴させることがあります。紫斑は白血球破砕性血管炎に起因するもので、これは血流低下が血液粘稠度亢進によって招かれ、蛋白が血管壁において沈着することに由来します。多くは基礎疾患が背景に認められますが、少ないケースでハッキリとした原因の分からないものもあります。

治療法

基礎疾患が認められれば、それを治療します。また、クリオグロブリン生成の抑制若しくはそれを取り除くために血漿交換療法或はステロイドを用いた全身投与による治療方法がとられます。