ネフローゼ症候群

症状

個別の病気を症候群と言うのではなく、似たような症状を引き起こす様々な病気をまとめて症候群と言います。ネフローゼ症候群(ねふろーぜしょうこうぐん)の主な症状では、泡立った尿を排泄するようになり身体全域が浮腫み出し体重が急激に増えます。中でも瞼や顔の浮腫みが強く現れ、足も浮腫んでいきます。初期症状では、体の倦怠感、食欲不振、腹痛、浮腫み、筋肉の萎縮、尿の泡立ちなどが上げられます。浮腫みに関しては重力の影響を受けるため、姿勢や体位によって変化します。昼間は足等、下部に水分は移動し、夜は瞼など身体の上側に移動します。

原因

原発性或いは一次性ネフローゼ症候群は糸球体疾患を原因とする病気で単状糸球体硬化症、膜性腎症、微小変化群に分けられます。他方、続発性又は二次性ネフローゼ症候群は全身性疾患を原因とする病気となります。近年、この続発性の中では糖尿病性腎症が増加傾向にあります。

治療法

原発性又は一次性のものは免疫治療薬や副腎皮質ホルモン薬による治療法が行われます。過労を控え、寒く感じられるようなことも避けます。続発性又は二次性のものは、元となる病気の治療が優先されます。血圧の調整と塩分の摂取制限が大切で、浮腫みが酷いケースでは利尿薬が用いられることもあります。尚、ACE阻害薬は蛋白尿を防ぎ、ネフローゼ症候群の発病を予防するために用いられています。また既に症状が現れている場合でもACE阻害薬の利用によってその病状が改善方向に向かうこともあるとされます。血中の脂質濃度が減少することもあり、蛋白尿も普通は減ります。ただし。重い腎不全では血中のカリウム濃度が高くなることもあります。