太田母斑

症状

顔面、額、頬などに見られる青色から褐色、灰色の病変が太田母斑(おおたぼはん)です。思春期を迎える頃に認められる場合と出生直後から発現するケースがあります。目の周りやおでこの周囲、頬などに発現し、女子に多いとされます。本疾患は白人ではほとんど見られず、若干黒人、そして日本人に多いとされます。顔面片側性ですが、稀に両側性も認めます。見た目は淡い青色であり、小さな点が撒き散らされたように存在します。この色素斑は時に眼球結膜にも発現することがあります。眼球メラノージスと呼ばれるもので、太田母斑の大半で眼底や虹彩、強膜において色素沈着を認めます。また、これら以外にも咽頭や鼻粘膜、口蓋、鼓膜などに発現する症例もあります。

原因

皮膚の中にあるメラニン色素の増加が原因となります。真皮内の母斑性メラノサイトが増加し、表皮基底層において色素沈着を認めます。

治療法

太田母斑で有効とされるのが、レーザ治療です。使われるのはQスイッチのついたルビーレーザ、Qスイッチ・アレクサンドライトなどです。レーザーによる治療はなるべく早いほうが良いと考えられています。また、植皮である冷凍療法切除などが実施されることもあります。その他、カバーマークなど、化粧品で目立たなくする方法がとられることもあります。