隆起性皮膚線維肉腫

症状

皮膚線維腫様増殖が浅層で見られ、深層部では皮下へ浸潤性に達します。紡錘形核の線維芽細胞様細胞が拡大し、若干異型性を呈します。組織おいては花筵若しくは車軸状を示し、これが増殖していきます。隆起性皮膚線維肉腫(りゅうきせいひふせんいにくしゅ)の初発は皮下硬結が見られ、次第に半球状の腫瘍をその病巣部において発現させます。好発箇所は中枢側四肢ですが、主に男性で若い世代から成人にかけて認められます。深部組織若しくは下床に対して可動性が大抵認められ、表層は紅褐色を示します。

原因

線維組織球系腫瘍の発生が原因です。腫瘍としての悪性度は中等度で、遠隔転移はあまり引き起こしません。ただし、限られた場所において再燃する傾向があります。メラニン色素を腫瘍細胞に多く含有することがあり、またⅠ型コラーゲンα1遺伝子及び血小板由来成長因子B遺伝子のキメラ遺伝子が認められます。

治療法

隆起性皮膚線維肉腫では切除による治療法がとられます。この場合、深さにも注意しながら、切除範囲も広くなります。切除してから限定された箇所において再発することもありますが、転移はほとんどしません。