症状

最初は浮腫状硬化が肩や上背、項頸に出現し、それがだんだん顔面や上腕、前胸、体幹と広がって行く一方で、四肢末端にはこれらが見られません。咀嚼や上腕挙上、眼球運動、首を回すといった動作に障害が見られたり、重い服を着用した感覚や舌腫脹を訴えることもあります。更に仮面様顔貌を呈して皺が消失し、指圧の痕を残存させません。見た目につやがあり、色調は淡い紅色若しくは蒼白色を示します。胸膜や心膜、腹膜において滲出液を認めたり、心筋障害を惹起することもあります。大抵は若年発症に上気道感染症や蜂窩織炎などの先行感染であり、一年以内に自然治癒するケースが多いとされますが、糖尿病が合併すると慢性へ移行する場合もあります。また成年性浮腫性硬化症（せいねんせいふしゅせいこうかしょう）は成人男性で糖尿病を合併した症例で多く、女性では糖尿病を併せて発症していないケースで多いとされます。

原因

糖尿病の関与が指摘されています。連鎖球菌過敏症に起因するリンパ管閉塞、自己免疫といった説があります。成年性浮腫性硬化症の原因となる起因菌は溶連菌が一番多くなっています。

治療法

外用のステロイド及び内服、局部注射。またヒアルロニダーゼ局注。内用抗生物質。その他、温浴やマッサージ。尚、成年性浮腫性硬化症で糖尿病を合併するタイプは持続しやすくなっていますが、先行感染するタイプでは自然治癒するとされます。