セザリー症候群

症状

瀰漫性且つ全身性に紅斑を生じ、落屑を随伴させます。度々高度な痒みを生じ、紅皮症を出現させます。女性より男性の方に見られ、好発年齢は五十歳以上となります。通常、熱の上昇は見られず、全身状態も良好となります。その他、肝腫及び脾腫、そして表在リンパ節腫大を呈します。皮疹は悪化に伴って結節性のものを出現させ、内臓臓器に浸潤するケースも見られます。

原因

T細胞由来の悪性リンパ腫であり、皮膚において原発します。セザリー細胞の核は深い切れ込みを持ち、これは菌状息肉症の組織内に認められる細胞と似たような像を呈します。セザリー症候群ではこの異型リンパ球と共に白血球数の増多が末梢血にて見られます。また帯状或いは血管周囲性のリンパ球浸潤が真皮上層に認められると共にセザリー細胞も、紅皮症由来の皮疹部に見られます。その他、ポートリエ微小膿瘍を表皮に認めるケースもあります。

治療法

ステロイド外用及びインターフェロン投与による治療方法のほか、光線療法などが行われます。これは扁平浸潤期と紅斑期にあたる菌状息肉症の治療法に準じます。