症状
潮紅は瀰漫性であり、水疱形成が乳幼児に見られます。徐々に鱗屑が肥厚し、学童期に至ると角化が重度になり、それが固定します。また、悪臭が角化性局面から放たれます。紅皮症を示しますが、暗紅色調であり、全身に拡大していきます。見通しは良く、時に誕生の際、コロジオン児となる場合があります。
原因
ケラチン線維形成の異常から細胞骨格が混乱します。これによって表皮内水疱形成から角層肥厚が続いて発症します。ケラチン線維形成障害はケラチン1或はケラチン10遺伝子の変異によるものです。これらの遺伝子は有棘細胞における細胞骨格を構築しているものです。水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症(すいほうがたせんてんせいぎょりんせんようこうひしょう)は常染色体優性遺伝します。
治療法
保湿剤塗布、或はエトレチナート内服による治療法がとられます。また、明らかな水疱形成が新生児期に認められ、伝染性膿痂疹や表皮水疱症との鑑別を要します。