ツツガムシ病

症状

浸潤性紅斑で径二センチ程度の刺し口が見られ、真ん中部分は黒色痂皮を形成します。ツツガムシに刺されると一週間から二週間ほどで、急激に熱が上昇し、高熱になります。また、頭痛や悪寒が随伴します。数日経過すると今度は淡紅色の発疹が生じ、それが拡大していきます。大きさは四ミリ程度で四肢ないし体幹に認められ、凡そ一週間程度で消えていきます。ツツガムシ病では熱が高くなるため、妄想を生じたりします。更に肝腫や脾腫、結膜充血、咽頭発赤、リンパ節腫脹なども認めます。

原因

タテツツガムシ、フトゲツツガムシ、アカツツガムシを媒介として発症します。いずれもダニの一種であり、本疾患はツツガムシ病リケッチアに起因します。通常、野鼠に吸着していますが、これが人間に吸着するとリケッチアがツツガムシの体内から入り込むことになります。ただし、人間同士で感染することはありません。

治療法

不適切な治療が行われると、播種性血管内凝固症候群を招いて、死に至ることもあります。通常、妥当な治療が施されれば、ほとんど死に至りません。薬物ではクロラムフェニコールやテトラサイクリン系のものが用いられます。尚、鑑別を要する疾患ではロッキー山紅斑熱及び日本紅斑熱といったものがあげられます。