症状
胃部不快感、肩凝り、食欲減退、便秘異常、頻尿、頭が重い、眩暈、倦怠感といった症状を訴えます。これらの症状は身体的に出現するため、本人は精神科とは異なる科において受診すると言われています。
原因
精神性の憂鬱状態や不安といったものが症状として出現するのが鬱病です。仮面鬱病(かめんうつびょう)は、こういった症状が多彩な身体的症状となって出現するものを指しています。性格が几帳面気味の人に発症しやすい傾向にあります。本疾患は背景に鬱病が認められるため、医師に相談しても原因がハッキリ特定できないまま治療をする場合があります。このため、精神科以外で治療を継続し、自身の生命を脅かしてしまうこともあるそうです。尚、脳内神経伝達物質の異常及び代謝に起因する神経伝達障害などが鬱病を引き起こす原因ではないかと指摘されていますが、ハッキリとしたことは分かっていません。
治療法
鬱病が背景にあるため、鬱病に対する治療が行われます。基本的には薬物療法が中心となり、三環系抗鬱薬や第二世代抗鬱薬が用いられます。またSNRIやSSRIといったものにも有効性が認められています。本疾患は自身で治癒させることはできないため、精神科において受診することが重要です。通常、無治療でも改善しますが、悪化と治癒の過程で自身の生命を脅かすこともあり、注意を要します。