胆嚢切除後症候群

症状

一時的に便秘及び下痢といった症状を示すことがあります。一般には発熱や吐き気、圧迫感、疝痛、右季肋部痛などが出現します。かつては胆管遺残胆石によるものが非常に多かったとされますが、現在術中における胆道造影や胆道内視鏡などの利用によって激減しました。術前の検索が十分に行えなかったことに起因して昔は高確率で胆嚢切除後症候群(たんのうせつじょごしょうこうぐん)が見られました。ただし、心身症や胆汁排泄機能失調に起因する症状に対しては問題を残します。

原因

胆道に関わる諸症状が出現或は継続して示されたり、強まったりする胆道術後の症候群のことを言います。癒着障害、胆管炎、膿瘍形成、膵炎、胆道狭窄、胆管遺残胆石などから構成されており、病気が特定されれば胆嚢切除後症候群からその病名へ移行します。その他、胆嚢切除に起因する胆道の働きが欠けた状態も含まれます。

治療法

原因を特定することに重点をおきますが、不明であれば対症療法が基本になります。主に疼痛に対処し、また鎮痛薬や利胆薬を合わせて投与します。下痢や便秘など一時的な症状が術後に見られますが、いずれも対症療法にゆだねられます。その他、心身症及び胆汁排泄能失調を基礎にする症状が出現することもあり、こちらも保存療法が適用されます。