ファイバースコープと呼ばれる器具を用いて肺の気管支の状態を調べるもので、この器具は電子スコープ或いは内視鏡とも呼ばれています。先っぽに直径およそ五ミリ前後のレンズを装備したものであり、気管支内視鏡検査(きかんしないしきょうけんさ)と言います。管を口や鼻から入れて、モニター観察し、診断を行います。
当該検査と同時に行われるものでは、レーザー処置や肺生検、擦過細胞診、そしてBALと呼ばれる気管支肺胞洗浄などがあります。レーザー処置は、病変部の血を止めたたり、直接それを取り除いたりします。肺生検は、病変部の細胞を採取するもので、先っぽに鉗子をつけた内視鏡で行います。擦過細胞診は、細胞診検査を実施するために病変部粘膜を擦るもので、ブラシ形状の器具を内視鏡の先っぽにつけて行います。BALは生理食塩水を肺胞に注入するもので、これによって洗浄します。処置が終われば、生理食塩水を吸引しますが、この液体も調べます。肺胞は、気管支抹消に存在します。その他、異物の除去や薬の注入など、検査以外のことを内視鏡を使って行うこともあります。尚、内視鏡を喉に通過させる際、吐き気や息が詰まるといった苦痛を生じますが、通過すると楽になります。また、ケースによっては咳止め薬が投与されます。
異常と判断された場合、肺結核や気管支炎、肺真菌症、肺線維症、サルコイドーシス、肺癌、肺炎などが考えられます。特に当該検査は肺癌の確定診断に威力を発揮します。これは癌があると気管の粘膜の形状が異常であったり、出血、内腔狭窄などが見られるためです。また、気管の拡張した時も観察できるため、肺線維症や肺炎、気管支炎、肺真菌症、肺結核、サルコイドーシスなども診断可能です。