骨量

閉経後の女性で多く見られる現象ですが、年齢を重ねることで骨の中身の組織が減少して行きます。骨量検査(こつりょうけんさ)は、骨の内部にある組織が不足していないかどうか、或いは組織間に隙間が多くあるかどうかを調べる検査であり、別名では骨密度検査(ほねみつどけんさ)とも呼ばれています。

検査方法では、MD法、DXA法、超音波法、QCT法があります。MD法は、X線撮影の対象が手指の骨であり、その結果から骨量の濃度を調べます。DXA法は、骨とその周りとで違う透過度から判定するもので、X線は高低二つのエネルギーを使います。骨の対象は腰椎が多くなっていますが、体のどの部分の骨でも調べることができます。また、その精度は超音波より優れていると言われており、別名では二重エネルギーX線吸収法と呼びます。超音波法は、かかとや膝などを測定の対象とするもので、発信した超音波が骨において伝導する速さ若しくは強さの程度の変化を利用して測定します。QCT法は、X線CT撮影からコンピュータ処理するもので、骨の対象は脊椎が中心となります。

検査で発見される疾患は、骨粗鬆症のほか、悪性腫瘍やカルシウム代謝異常などとなります。通常、YAMが八割以上であると異常と判断されません。しかし、八割から七割の間に移行すると骨量減少と判断され、すでに発生した骨折が外傷由来でないケースでは、骨量が八割から七割の間でも骨粗鬆症と診断されます。また、骨量が七割以下になってしまうケースでも骨粗鬆症との診断が下されます。尚、YAMは二十歳から四十歳に渡る成人骨量の平均値を言います。