LDLコレステロール

動脈硬化或いはそれに関わる病気の原因になる物質であり、いわゆる悪玉コレステロールのことです。成分は三種類に分類され、VLDL、HDL、そしてLDLが該当します。低比重リポ蛋白と結びついたコレステロールがLDLコレステロールと呼ばれているものです。各臓器にコレステロールを運搬する役目を担っており、HDLとは反対の働きがあります。必要な成分ですが、過剰になると脳梗塞や脳血栓といった脳血管障害、心筋梗塞や狭心症といった虚血性心疾患を招きます。これらの疾患を招いた人の血液を観察してみると、HDLが低いのに対して、LDLが高くなっていることが多いと言われています。

基準値は60から120mg/dlの範囲で男女とも同様です。ただし、閉経後の女性ではこの値も高くなります。また、総コレステロールの70パーセント近くはLDLが占めているといわれているため、総量が高値になっていると大抵悪玉コレステロールであるLDLの上昇が推測されます。異常値が現れた場合、そのほとんどが高LDLコレステロール血症となります。これは高値の場合ですが他にもネフローゼ症候群や甲状腺機能低下症、糖尿病、動脈硬化などが見られることもあります。

高値のケースでは基本的に食事療法を行います。医師の指導に従って生活習慣の改善が図られます。食事内容は不飽和脂肪酸の食品が主で、低コレステロール食となります。また適度な運動を継続して毎日行うことも大切になります。