MRI

原子核の状況を映像にしてしまう方法で、磁気共鳴断層撮影(じききょうめいだんそうさつえい)とも呼ばれます。この検査は磁気共鳴の現象を応用したもので、磁気や電波で、体内の水素原子核の磁気を揺さぶります。人間の体の中にある水素原子核は、強い磁場内で振動します。その際、特定の周波数を持っているため、それと同様の周波数を外部から当てます。すると、共鳴が水素原子核に起こります。この外部からあてる周波数はラジオ波と言われているもので、共鳴が起こった水素原子核はラジオ波を吸収します。その際、外部からのラジオ波を停止すると、水素原子核から同様のラジオ波が放たれます。磁気共鳴とはこのことを言い、MRI検査(えむあーるあいけんさ)は、この現象を利用したものです。

CT検査では、X線に起因する被爆の懸念があります。当該検査ではそのような心配はありません。また、様々な角度から自由に断層画像を取得することができ、血流も調べることが可能です。更に磁気は骨に遮られないため、脳や脊髄の画像も鮮明に取得できます。

画像から異常が発見された場合、関節若しくは腰の異常、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、静脈瘤の他、各種臓器に発生した腫瘍や癌などが考えられます。尚、検査の際は特に金属を取り外す必要があります。これは磁気に影響を与えるためで、ペースメーカーを埋め込んでいる人などはMRI検査を受けることができません。