症状
群発頭痛(ぐんぱつずつう)では急激に右目周辺において激痛が生じます。また涙が右目より流れ出て、鼻水も出てきます。他の頭痛に比較すると強い痛みを持ち、一度発症するとしばらく同様の時間帯に発生する特徴があります。数週間すると消失しますが、また一定期間経過すると発症します。本症は眼動脈及び内頸動脈の太い血管において収縮し拡張することによって生じ、更にその際、周囲が浮腫みます。加えて交感神経に異常をきたし自律神経症状を呈します。
原因
破裂孔周辺で太い内頚動脈が広がることに原因して痛みを生じさせます。またその周りに存在する副交感神経へ影響を与えるため、自律神経症状である縮瞳及び涙の流出が現れます。ただ片側において発生することと群発が周期を有することはハッキリ解明されていません。本症に遺伝との関連はないとされており、発症年齢は若年層に多く、加齢に伴って緩和する傾向にあります。
治療法
酸素吸入後、カルシウム拮抗薬や抗ヒスタミン薬、そしてトリプタン系の薬などが用いられます。急性期においては皮下注射によってスマトリプタンが投与されます。これはその有効性が認められているためです。これらで改善が見られないケースでは、副腎皮質ステロイドの投与による治療方法が行われることもあります。尚、酸素吸入による効果は知られていますが、その作用メカニズムはハッキリ分かっていません。また酸素吸入は群発頭痛に限って利用されています。