海綿状硬化症/カナバン病

症状

海綿状硬化症(かいめんじょうこうかしょう)を発病すると精神発達は極度に遅れ、頭部が大きくなります。また視力障害や筋低緊張も見られます。診断ではN-アスパラギン酸の尿中量が調べられ、CTや症状から判断されます。酢酸及びアスパラギン酸にN-アスパラギン酸は分解されるわけですが、先天的なasparatoacylase欠如から本症では尿中へ異常な量のNAAが認められます。これはNAAが溜まってしまうことが原因になっており、その量は通常の数百倍に及ぶとされます。尚、極端な脳室拡大は認められません。

原因

asparatoacylaseの欠如からN-アセチルアスパラギン酸が蓄積し、尿中にそれが異常に増加することが原因となります。海綿状空胞が皮質白質と大脳皮質層に示され、また脳浮腫も見られます。カナバン病では巨脳症が見られ、生後一定期間において通常の脳より重くなります。本疾患は白質ジストロフィであり、海綿状変性を出現させます。また、常染色体劣性遺伝になります。

治療法

現段階では確立された治療方法は見られません。大脳白質の低吸収領域がCTスキャンで確認でき、これは左右対称になっています。海綿状硬化症はカナバン病(かなばんびょう)とも言いますが、本疾患は海綿状変性を出現させる白質ジストロフィとなります。