クロイツフェルトヤコブ病

症状

外部感染に起因するクロイツフェルトヤコブ病(くろいつふぇるとやこぶびょう)では感染してもすぐに症状を示しません。一定期間経過すると痴呆を随伴する脳の機能に異常が見られるようになります。初発症状はアルツハイマー病とよく似ており、物忘れや錯乱といった症状を呈します。また複視や眩暈など視力障害を示すこともあります。その他、不眠や倦怠感、怒りっぽくなったりすることもあります。半年ほど経過すると今度は協調運動に支障をきたし、筋肉の震えや動作が不安定になります。歩き方もぎこちなくなっていきます。本症は発病するとその多くが死に至ります。

原因

プリオンへの変化が異常ではない細胞性プリオン蛋白から自然に発生する場合と外部からプリオンを取り入れた場合が原因となります。また手術でクロイツフェルトヤコブ病患者に用いた器具を使って他の脳疾患に関わる手術を別の人に行った際にも感染します。更に角膜移植の際にプリオンに感染した組織を移植することで生じた例も見られます。発症年齢は五十歳以降の方に多く、本症は筋肉痙攣や精神機能低下を進行性に出現させる疾患です。このプリオンは漂白剤で消失させることが可能となっており、通常の殺菌では消失できません。

治療法

抗不安薬や抗痙攣薬などを用いて症状を緩和させる治療法が中心となります。現段階では根治させる治療方法は確立されていません。また進行を遅らせることも不可能なため、延命措置も基本的にできません。