パーキンソン病

症状

パーキンソン病(ぱーきんそんびょう)の主な症状では無動、振戦、固縮があげられます。無動は同一の姿勢を何十分も継続するものであり、動作は非常に遅く映ります。振戦は震えのことで、安静時においても止まりません。また初期段階で右手・左手、右足・左足の一側で始まる特性が見られます。進行と共に両手・両足でふるえが見られるようになります。その他、姿勢反射障害や自律神経系障害なども示します。

原因

本症はイギリス人のパーキンソンと呼ばれる人によって見つけられた疾患であり、主に筋肉のこわばりや四肢の振るえを示します。遺伝性疾患ではないとも言われていますが、遺伝的素因或いは環境要因の寄与も指摘されています。また酸化的ストレス、黒質ニューロンの選択的毒素、ミトコンドリアエネルギー生成障害といった、黒質ニューロンが死に達する要因を解説する様々な仮説が存在しています。現在、神経系錐体外路系に存在する黒質で生成されるドパミンの減少が本疾患の原因とされています。

治療法

抗パーキンソン薬の投与による治療方法が行われます。ドパミンアゴニスト、抗アセチルコリン薬、ドロキシドパ、L-ドパといったものがこれに該当します。また手術が行われるケースもありますが、こちらは内科的治療法で効果が得られなかった場合に一つの方法として適用されます。尚、パーキンソン症候群は、脳梗塞や脳腫瘍、ガス中毒、一酸化炭素中毒、脳における変性疾患、薬の副作用などに起因する二次性のものを指していて、その治療法はパーキンソン病とは違ってきます。