プリオン病

症状

遺伝性プリオン病(いでんせいぷりおんびょう)には致死性家族性不眠症、家族性CJD、ゲルストマンストロイスラーシャインカー病があります。致死性家族性不眠症では発熱、発汗、興奮、頻脈、不眠などを示し、次いで痴呆が出現します。家族性CJDでは痴呆で始まります。ゲルストマンストロイスラーシャインカー病では小脳失調が先に示されて痴呆が出現するケースが多いとされます。クロイツフェルトヤコブ病では無関心、抑鬱、物忘れなどを示し、次第に痴呆が目立つようになり、ミオクローヌスが四肢に現れます。感染性プリオン病では医原性のものや狂牛病にかかった牛の肉を食べた際に発症するものがあり、前者では小脳失調及び痴呆ではじまり、ミオクローヌスを随伴させるケースが多いとされます。

原因

病原性蛋白であるプリオンの感染が原因であり、ウイルスより小さいのが特徴です。プリオンには正常なものと異常なものがあり、このうち異常なプリオンを含むものを摂取したり、角膜移植などの際に異常プリオンが含まれていた場合に凡そ数年で発病するに至ります。またこういった外部要因の他、自身の遺伝子の内、異常なプリオンを生成する遺伝子を有していても発病します。致死性家族性不眠症やゲルストマンストロイスラーシャインカー病などが該当します。その他、異常の認められない遺伝子を持ち、感染歴もない孤発性プリオン病もあり、これはクロイツフェルトヤコブ病と言われています。こちらは異常プリオンがどうして作られるのか不明となっています。

治療法

根治できる治療方法は存在していません。プリオン病は進行性であり、発病すると二年以内に亡くなるケースがほとんどとなります。