進行性筋ジストロフィー

症状

進行性筋ジストロフィー(しんこうせいきんじすとろふぃー)。デュシャンヌ型では歩き方に異常が見られ、うまく走れないといった現象が見られます。また転びやすかったりしますが、走る際には脚を広げ、腹部を前に突出させる傾向があります。これは腰の筋肉の萎縮に起因しており、立ち上がる際にも膝に手を置きます。更に背中の筋肉に及ぶと背骨が徐々に歪曲していきます。進行性であるため、悪化すると歩行は出来なくなり、最終的に寝たきり状態となります。先天型では精神発達の遅れや癲癇などを併発するケースが多く、立つことも歩行もできません。ただし、座ることは可能であり、生後数ヶ月以内に発病します。肢体型では腰部及び肩部において筋萎縮が見られます。男女いずれも発症し、常染色体劣性遺伝であるため、これを両親が有している場合に発病します。顔面肩甲上腕型では肩の周りと上腕筋肉、そして顔面の筋肉において萎縮が生じます。腕を上げられなくなったり、瞬きさえも不能になります。男性、女性いずれも発症し、常染色体優性遺伝となります。

原因

遺伝によって筋萎縮を引き起こすことが原因であり、いくつか型に分類されています。中でも非常に多いのは小児型のデュシャンヌ型であり、母親から伴性劣性遺伝によって発病します。本症は骨格筋の壊死及び変性を示すものであり、筋萎縮と共に筋低下を進行的に発症します。また顕微鏡では次第に筋細胞の壊死と共にそれが変化して脂肪になっていくところが観察できます。

治療法

薬物療法ではホルモン剤や抗カルシウム剤などの投与による治療方法が行われていますが、特に有効とはされていません。進行性筋ジストロフィーにおいては根治させる治療法はなく、リハビリテーションや補助器具の装着、上記の薬物療法などに留まります。