シャルコーマリートゥース病

症状

シャルコーマリートゥース病(しゃるこーまりーとぅーすびょう)では病型によって症状もことなりますが、CMT1では下肢の筋力低下を生じます。概ね十代から二十代にかけて生じますが、これらよりも若年層では末梢神経における伝達速度遅延及び足の変形が示されます。かかとを使っての歩行が困難であり、走るのも不得意とします。あまり症状を示さない症例もありますが、一般に大腿下部から下腿に至る領域にて高度の筋萎縮が出現し、更に進行すると上肢においても筋萎縮と共に脱力が示されるようになります。脳神経系は維持されるものの運動障害の方が感覚障害より重度であり、深部感覚が下肢にて障害される傾向にあります。末梢神経においては場所やタイプに関係なく伝達の速さが一律に低下する傾向があります。CMT2では十代から二十代にかけて脱力を示し、筋萎縮が下肢にて生じます。また知能低下や視神経萎縮、難聴といった諸症状を併発することが多々認められており、独立した病気ではないと言われています。その他、末梢神経の伝達速度低下はあまり見られず、概ね適正範囲内とされます。

原因

遺伝子異常が原因であり、末梢神経障害を引き起こします。また主に感覚神経及び運動神経において障害をきたす疾患であり、進行性で且つ緩やかな経過を辿り、下肢にて発症します。筋萎縮と筋低下を示し、更に深部感覚にも障害をきたします。

治療法

外科的な或いは理学療法などが実施されており、前者は足の変形を対象にしています。一方後者は下肢筋力低下を対象としています。ただしシャルコーマリートゥース病の原因療法は存在していません。また生命の見通しは良いものとなっています。