症状

痩せた手足や体に対して頭部は大きくなっています。これは脳の発育に低栄養状態が影響しにくいためと考えられています。また、頭髪及び眉毛は薄くなる傾向にありますが、皮膚のうぶ毛は多くなっています。更に赤っぽい色調を呈し、皺もあまり見られません。筋肉緊張がないため、手足には力入らず、だらんとなっており、泣き声も大きくありません。

原因

子宮内において胎児の発育が遅滞することと、早産が原因となります。低出生体重児（ていしゅっせいたいじゅうじ）は、誕生時の体重が二千五百グラム未満の場合を言います。極低出生体重児は千五百グラム未満の場合を言い、超低出生体重児は千グラム未満の場合を指します。早産では、妊娠中毒症及び胎盤早期剥離や前置胎盤といった胎盤異常など、妊娠異常に由来します。また、結核、腎炎といった感染症や母体の年齢、妊娠中の過労や栄養不足なども原因となります。子宮内の胎児発育の遅れは妊娠中毒症の他、母体がタバコを吸っていることや、奇形、多胎などが原因となります。

治療法

二千グラムぐらいまで保育器にて収容されます。これは体温維持能が弱いためです。また、高度な呼吸中枢の未熟が見られるケースでは人工呼吸器を用います。程度が軽ければ、呼吸中枢刺激薬及び酸素吸入が適用されます。乳量が減少している期間は、点滴及び静注によって食塩水やブドウ糖液を補います。通常、二千グラムぐらいの体重に達すると、自力で飲むことが可能と言われています。