口腔乾燥症

症状

異常に口内が乾燥する状態を言います。口の渇いた状態が継続すると、口腔粘膜に萎縮をきたし、表面が滑らかになります。これは舌の乳頭を喪失するためで、食物を飲み込む際にも水分量の多いものに限定されてしまいます。更に痛みを感じたり、灼熱感を招くこともあります。尚、口腔乾燥症(こうくうかんそうしょう)はいわゆるドライマウスのことを言います。

原因

緊張や精神的な興奮、また熱の上昇や下痢、発汗などによって一過性の水分喪失を招きます。また唾液分泌量を減少させる疾患があると、慢性的に口の中が乾燥する傾向にあります。これには、糖尿病をはじめ悪性貧血や鉄欠乏性貧血、甲状腺機能亢進症などがあります。更に唾液腺障害を招く放射線の利用やシェーグレン症候群なども本症を招きます。その他、薬剤投与の結果生じる副作用によるものもあります。血液中に存在する亜鉛量が低下しているケースでは、外部から亜鉛剤を投与して補ったり、利用している薬を変えることも重要になります。

治療法

人工唾液の利用や副交感神経興奮剤などが投与されます。また、基礎疾患の治療も行います。その他、漢方薬なども有効とされています。