連鎖球菌感染症

症状

連鎖球菌発熱毒によるものでは発熱や皮膚発赤などが見られます。また、ディック毒素として認識されているもので、細胞変性を生じます。更に、四肢、首部、体幹部において発赤を随伴させる猩紅熱を引き起こす原因となります。合併症として糸球体腎炎やリウマチ熱を見ることもありますが、これは菌が存在することで生成された抗体に起因します。

原因

消化管や口腔など人間や動物に見られる常在菌を指しています。これに感染して症状が出現したものを連鎖球菌感染症(れんさきゅうきんかんせんしょう)と言います。溶血性連鎖球菌の化膿性連鎖球菌はA群連鎖球菌とも言われるもので、小児に見られる細菌性咽頭炎の原因菌となります。連鎖球菌発熱毒、溶血毒素などを生成し、他にもストレプトキナーゼやヒアルロニダーゼ、デオキシリボヌクレアーゼといった酵素を産生します。アガラクチエ菌はB群連鎖球菌とも言われているもので、人間の腸管などに見られます。髄膜炎及び敗血症など新生児において見られる疾患の原因菌となります。ビリダンス連鎖球菌は、腸管、口腔内に認められる常在菌となります。好中球数低下をきたした呼吸器感染症や敗血症、そして細菌性心内膜炎の原因菌となります。

治療法

アガラクチエ菌では、ペニシリンが最初に適用されます。テトラサイクリン系においては耐性株が認められていますが、マクロライド系においても反応を示します。化膿性連鎖球菌においてもペニシリンが最初に用いられます。