症状
熱の上昇、咳、鼻水など上気道炎が主症状となります。また子供で肺炎や細気管支炎を招くケースもありますが、これは心臓及び肺における基礎疾患に由来します。この場合、熱も高熱になり、チアノーゼや呼吸困難を出現させることもあります。潜伏期は五日程度で、上気道炎の他、咽頭炎、下気道炎を招きます。
原因
冬季に流行する傾向があり、子供に見られます。周年発症し、乳幼児では高度の呼吸器感染を招きます。細気管支閉塞を招く感染症であり、飛沫によって気道から体内へ入り込みます。単球浸潤、気管支線毛上皮脱落、毛細気管支の周りにおいて充血や浮腫を認めます。子供に発症する感冒のうち、その多くがRSウイルス感染症となります。飛沫感染するため、咳やくしゃみなどで人から人へうつります。また接触感染することもあり、この場合、気道からの分泌物が付着している物に触れるケースが該当します。
治療法
治療薬は存在しないため、基本的に対症療法が主軸となります。用いられる薬剤は去痰薬や気管支拡張薬となります。予防にはマスクの他、うがいや手洗いが一般的となります。尚、呼吸不全が認められる場合、酸素が投与されます。見通しは良好ですが、基礎疾患である気管支肺異形成及び心不全といったものが認められる場合や乳児では重症化するケースが多いとされます。