腎梗塞

症状

尿量低下が見られ、急に腰痛や腹痛を訴えます。また発熱、嘔吐、悪心といった症状を示す場合もあります。尿酸、尿素窒素、血清クレアチニンの上昇が見られるものもありますが、これは梗塞箇所が大きいものとなっています。通常、ALP(アルカリホスファターゼ)、血清LDHの値が高まり白血球も増加します。検尿においては顕微鏡にて目視可能な血尿や蛋白尿などが示されます。その他、側腹部や脊椎肋骨角を叩くと痛みがあります。腎動脈造影にて診断されますが、腹部CTスキャンも役立つとされます。尿量が少なくなったり、急に腰痛及び腹痛を訴えるケースでは腎梗塞(じんこうそく)が疑われ、特に粥状硬化症が認められる老人や心臓病である感染性心膜炎及び心房細動などの疾患が示されているケースでは、その可能性が高くなります。

原因

血栓及び塞栓に起因して腎動脈が閉塞することが原因となります。これによって循環障害を惹起し、ひいては虚血及び壊死を発症させます。腎臓以外の場所からきた血栓が腎臓の血管を閉塞する病状や血管自身の変化に起因して発症する病状を指しています。腎梗塞或いは腎塞栓(じんそくせん)と言われる病気です。

治療法

発生した梗塞が小さく、それほど重大なものでないなら腎障害を引き起こす可能性が低いため、そのまま放置しても問題ないとされます。ただ、大きくなった血栓及び塞栓が見られるものでは塞栓除去術といった外科的療法にて手術を実施します。また、なるべく早くから抗凝固薬及び血栓溶解薬を用います。