副甲状腺機能低下症

症状

続発性では手に痙攣を起こすなど特徴的な症状を呈します。多くは低カルシウム血症に起因する症状であり、上肢において筋肉痙攣がよく知られています。またこの痙攣には痛みを随伴させます。更に異常な感覚が口唇、手指といった個所に出現し、痺れ感などを引き起こします。皮膚や爪にカビの感染を併発することもあり、これはモニリア症と呼ばれます。頭髪にも異常をきたし、肌も乾燥します。痙攣を何度も発生するケースでは知能低下を見ることもあります。その他、歯のエナメル質欠如や白内障なども見られます。

原因

特発性と続発性に副甲状腺機能低下症(ふくこうじょうせんきのうていかしょう)は分類され、低カルシウム血症を招きます。これは副甲状腺ホルモンが甲状腺より分泌されにくくなることに由来します。特発性では免疫異常を原因とするものが多く、これによって副甲状腺が損傷を受けることに起因します。少ないケースとなりますが、内分泌腺の機能低下を他の臓器から合併する場合があります。続発性は副甲状腺が放射線治療によって損傷を受けたり、手術で摘出した際に引き起こされます。

治療法

痛みを随伴させる筋肉痙攣の発作に対しては、すぐにカルシウム注射が行われます。通常、カルシウムとその吸収を促進させるためビタミンDの投与が行われます。またこれらの栄養素は体内において一定比率で存在できるよう維持する必要性があります。