症状
表在拡大型黒色腫、悪性黒子型黒色腫、末端黒子型黒色腫、結節型黒色腫の四型に悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)は分類されます。表在拡大型黒色腫は初期で水平に浸潤し、次第に垂直方向へと向かいます。最初は色素斑も小形で、若干盛り上がってます。色は様々で、弧状の境目を持ち、体幹、四肢によく発症します。悪性黒子型黒色腫は丘疹や結節、潰瘍を悪性黒子上に形成します。他の病型と比較すると予後は良好で、顔など日光に晒される部分に発現します。末端黒子型黒色腫は、真皮内への浸潤がやや早くなります。最初に基底層においてメラノサイトが増え、やがて基底層部において異型腫瘍細胞が連なり、更に表皮上層から角層にまで達します。足底など四肢末端、粘膜、爪などに斑を形成し、その色調は褐色から黒色まで不均一になります。予後不良とされており、リンパ球浸潤、メラノファージ、線維化が真皮において認められます。結節型黒色腫は色調が黒褐色であり、潰瘍と化すケースも見られます。盛り上がりは腫瘤から茸状であり、肉芽腫様に認めることもあります。経過はやや早く、予後不良とされます。
原因
外傷、注射、打撲、灸、鶏眼切除、凍傷、X線照射、日光障害、切除、妊娠、ドライアイス、熱傷瘢痕、外傷性爪甲剥離、穿孔傷、靴擦れ、掻破などの刺激が原因になるのではと考えられています。日本人には少ないと言われており、多くは白人となります。
治療法
早期発見、早期治療が重要になります。治療では手術のほか、免疫療法や放射線療法などがあります。またニムスチンやダカルバジン、ビンクリスチンなど抗腫瘍薬を用いることもあります。