汎発性強皮症

症状

初期段階ではレイノー現象と関節痛となります。末梢皮膚より徐々に硬化して行き、特に冬場は増悪を何度も生じます。通常、浮腫から硬化を呈し、萎縮の経過を辿ります。男性より女性に多く発症し中年前後に見られます。

原因

外的要因と遺伝的要素が指摘されていますが、ハッキリとした汎発性強皮症(はんぱつせいきょうひしょう)の発症原因は分かっていません。線維芽細胞に対して何らかの免疫異常が働きかけ、膠原線維の生成を促し、皮膚の硬化を招くものと言われています。

治療法

プロスタグランジンE1やカルシウム拮抗薬といった血管拡張薬はレイノー現象に用いられることがあります。非ステロイド抗炎症薬は関節痛に使われます。初期段階では中等量のステロイドが用いられ、重症化したケースでは免疫抑制薬の他、造血幹細胞移植が適用されることもあります。また、四肢のマッサージや保温、安静なども重要となります。見通しは腎臓や肺病変の程度によって異なります。病状は慢性に進行し、皮膚硬化は次第に悪化していきます。心不全に起因する死亡や治療に随伴する感染症が命取りになることもあります。