痂皮性伝染性膿痂疹

症状

開始は小紅斑であり、これが黄褐色の痂皮を作り上げたり、膿疱を形成します。水疱形成はあまり認められません。痂皮は固着性且つ肥厚化しています。膿汁が圧を加えることによって排出されます。また、熱の上昇や咽頭痛を随伴させ所属リンパ節において有痛性腫脹を招くケースが多いとされます。今日では、アトピー性皮膚炎を持つ人に多く見られる傾向にあります。発症は急激であり、同時多発的に全季節、全年齢層で見られます。

原因

角層下においてA郡β溶血性連鎖球菌が感染することで痂皮性伝染性膿痂疹(かひせいでんせんせいのうかしん)が発症します。

治療法

基本的に抗生物質が投与されます。その際、皮疹に改善が見られても一定期間の内服が推奨されていますが、これは腎炎併発を防ぐ意図があります。また、レンサ球菌性に起因するケースでは尿検査を実施し、糸球体腎炎併発に注意を要します。診断では巨細胞の存在を調べるため、膿汁塗抹標本若しくはTzanck試験を実施します。更にアトピー性皮膚炎を有する児童においてはカポジ水痘様発疹症が合併している症例も見られ、鑑別困難な場合もあります。