毛孔性紅色粃糠疹

症状

四肢伸側、手指、胸腹部、炎症性角化丘疹が毛孔一致性に見られます。潮紅でその大きさは二ミリ程度となっており、真ん中に白色角化性病変が見られます。膝窩部及び肘頭には乾癬様局面が見られ、上部に鱗屑がくっついています。また、この部分では境界のハッキリとした皮疹が融合し、乾癬様局面はオレンジ色で不規則形をしています。数多く白色系の角化性丘疹が見られます。これといった自覚症状を示さず、ケースによって広がった皮疹が紅皮症となる症例も見られます。更に暗順応障害を招いた症例も見られ、これはビタミンA欠乏に関与するものです。

原因

若年型及び成年型に分けられています。前者は多くの場合、家族性であり、家族性であれば常染色体優性遺伝します。毛孔性紅色粃糠疹(もうこうせいこうしょくひこうしん)発症の原因はハッキリ分かっていませんが、ピークは小児期と中年期になります。また近年では、HIVに起因する亜型が指摘されています。

治療法

サルチル酸ワセリン軟膏、活性型ビタミンD3軟膏、ステロイド軟こう、尿素軟膏などを用いた対症療法となります。また内服によるエトレチナートの投与などもあります。本疾患は自然治癒するものであり、成人型は三年程度と言われています。一方、若年型では一年以内に自然治癒すると言われています。