症状
膨疹様紅斑が出現し、周囲に小水疱が現れるもので、妊娠数ヶ月から分娩直後に見られます。主に四肢や腹部、殿部に見られ、強い痒みを伴いますが、粘膜はあまり侵されません。妊娠性疱疹(にんしんせいほうしん)は妊娠の度に繰り返し発症し、重症化しやすくなっていますが、出産後三ヶ月程度で消失することも多くなっています。また一時的な皮疹を出生児に見ることもありますが、自然治癒するに至ります。
原因
BP180蛋白はヘミデスモソームに見られますが、これに対する自己抗体が認められます。水疱性類天疱瘡が妊婦に発生しますが、これが本態と言われています。また、分娩七千回前後に一度の確率で発生すると言われています。
治療法
重症化した症例では内服用としてステロイドが用いられます。通常、ステロイド薬を外用として用います。ジューリング疱疹状皮膚炎(じゅーりんぐほうしんひふえん)と良く似ていますが、鑑別の際には、IgA沈着を見られず、C3における線状沈着を見るところが異なり、また微小膿瘍形成を認めない所も判断材料となります。