胆道出血

症状

非常に多いのが消化管出血であり、次いで胆道疝痛、黄疸の順になっています。また胆道内出血に随伴して心窩部圧迫感及び違和感を生じます。胆道系を動脈瘤が突き破った際は、激しい痛みを生じます。これは胆道系に動脈圧がそのまま働きかけることに由来します。また胆汁の流れが阻害されることによって黄疸が生じ、これは凝血塊に由来します。ただし、肝中心部における死腔及び動脈瘤からの圧力に起因することもあります。更に再発性の胆道出血が見られますが、微量で特に措置を要しないものから外科的治療を必要とする症状まで色々となっています。尚、凝血塊が胆管内部でその位置を変化させることで胆石と似た疝痛を引き起こしますが、これが消化管へ移動すると症状は改善します。

原因

出血する場所は肝内と肝外に分類されており、前者では外傷や肝壊死、悪性腫瘍、血管腫などによるものがあげられます。後者は更に胆管と胆嚢に分類されており、胆管では外傷、潰瘍、門脈海綿状変化、胆石、胆管癌、肝動脈瘤などとなります。胆嚢では出血性胆嚢炎や潰瘍、ポリープ、癌、胆石などが原因となります。胆道出血(たんどうしゅっけつ)は肝内外から様々な原因によって出血を引き起こす病態を指しています。一般には外傷性をはじめ、癌やドレナージ後に発症するケースが多くなっています。

治療法

出血が軽ければ保存療法による治療方法がとられます。一方、重度の出血でショックを随伴させるケースでは外科的処置を施します。