アルボウイルス脳炎

症状

アルボウイルス脳炎(あるぼういるすのうえん)の初期段階では発熱や頭痛、眠気、筋肉の振るえなどが出現します。また急激に痙攣発作や混乱、昏睡状態などを引き起こします。診断ではウイルス抗体の検出が行われ、血液及び髄液から抽出します。確定は抗体上昇の証明によって行われます。

原因

節足動物を介して感染する疾患であり、マダニや蚊などが該当します。人間から人間には感染せず、節足動物から人間のみとなります。発生した地域によって呼び名も幾つかあり、セントルイス脳炎や西ナイル脳炎、カリフォルニア脳炎、そして頭部ウマ脳炎、西部ウマ脳炎などです。セントルイス脳炎では老齢者の死亡例が多くなっています。テキサス州において見られます。西ナイル脳炎は媒介するのが鳥であり、こちらも老齢者に多く見られます。もともとアフリカなどに見られた疾患ですが、現在ではアメリカでも見られます。尚、蚊などは夏に増殖する傾向があり、その流行性も病原動物が増える時期に合わせて引き起こされます。またアルボウイルスに感染すると、その多くが脳炎を生じます。ちなみに日本脳炎なども「あるぼういるす」の近縁種となります。

治療法

症状を軽減する治療方法が中心となります。ケースによっては生命維持装置が治癒するまで用いられることもあります。アルボウイルス脳炎のワクチンは存在していないため、蚊などに刺されないようにすることが重要です。